2024.02.15 鉢○です。
前回の記事2023.12.05「冬前に欅をまとめる。」の欅(番号:KY-01)の植え替えと芽出し前の軽い剪定をしていきます。
植え替えは、スリット入りポットのプラステラ90から3号駄温深鉢に植え替えます。プラステラシリーズはアップルウェアーが販売していましたが、現在は違うメーカーが販売しているようで、昔より価格が倍くらいになっています。プラステラは非常に使いやすく、培養に向いているのですが、駄温鉢の方が木がかっこ良く見えるので実生苗や挿し木の鉢上げのときくらいしか使いません。
また、植え替えは一番根を痛め、負担をかける作業となるので回復も考えて、計画的に行っていく必要があります。植え替えの基本は芽出し2週間前といわれますが、芽出し2週間前を知っている方は相当な知識をお持ちの方だと思います。芽出し2週間前がわからないという方は気象庁のホームページで気温の変化を確認しながら、作業の時期を決めるのもひとつの方法です。気象庁のホームページにて「ホーム > 各種データ・資料 > 過去の気象データ検索 > 平年値(半旬ごとの値)」と進んでいくと、住んでいる地域の平均、最低、最高気温などがわかります。
そこで気温を確認していくと、地域によって差はありますが、一番寒い時期は1月の最終週と2月の第1週です。そこからは段々と最低気温、最高気温ともに上昇していきます。この気温の上昇しはじめから、2週間後からが落葉樹の植え替えの開始時期と考えています(お住まいの地域によって違います)。平均最低気温が0℃に近づき、凍てつくこともほとんどなくなり、最高気温も10℃近くなってきています。この気温になれば、どんどん雑木(落葉樹)の植え替えをしていきます。
では、欅の作業をしていきます。枝をまとめておいた針金を外します。欅は箒作りといわれる上に向かって広がる形が良い形になるので、冬の間に枝をまとめておくときれいな箒作りに近づきます。
鉢の準備をします。3号駄温深鉢に鉢底ネットを針金(アルミワイヤー)で固定し、鉢底から木を固定するための針金を出しておきます。
赤玉土小粒の中で粒の大きい土を選別して鉢底が見えなくなるまで入れます。
鉢底に粒の大きな土を入れたら、赤玉土小粒を鉢の半分程度まで入れておきます。
これで鉢の準備ができたので、木の作業をしていきます。ポットから木を抜き根をさばきます。
少し根腐れぎみのようにも見えます。ポットでは水もちが良いので少し水やりが多かったのかもしれません。根についている土を落としました。
欅の盆栽は根も重要な見どころで、八方根張り(放射状に根がはった状態)が良い形とされるので、できる限り底の根を切り、八方根張りに近づくように根を切ります。
八方根張りを目指して切りつめすぎると木に負担をかけ過ぎて枯れることもあるので、長年時間をかけて根張りを作っていきます。
根を切りつめたら、鉢に木を入れ、固定用の針金で固定します。固定は根のうえで針金をねじる方法ではなく、針金を木に巻きつけて固定します(根を痛めないためにこの方法で固定します)。
ピンセットなどで根の間をつつきながら土を入れていき、土を入れ終わったら最後に水やりをしておきます。
このときに一番先の芽が外芽(幹から外を向いている芽)となるように少し切りつめておき、今回の作業は終了です。今後の成長は成長記録 欅(番号:KY-01)で記事をまとめていきます。
以上、ありがとうございました。
その後の記事2024.04.08「ケヤキの芽摘み。」を投稿しました。
コメント