実生記録 欅(ケヤキ)の種の採取時期による発芽率の違い。

2024.02.18 鉢〇です。

今回はケヤキの実生を盆栽仕立てにしていく記録を記事にしていきます。今年の冬はいつもの冬とは違う気候で急に暖かくなってきたため、2月の中旬からケヤキの発芽が始まりました。

このケヤキは、昨年の9月からケヤキの種を採取し、選別後の約200個の種を取り蒔きしておいたものの一部です。発芽したケヤキのうち盆栽に向いた木(枝が細かく出て葉が小さいもの)になるのは200個のうち5本あれば好成績と考えて大量に蒔いておきます。

ケヤキは豊作と不作が年によって大きく変わり、種を採取していた2023年は豊作の年でした(地域によって、豊凶作の年は違ういます)。だいたい豊作の翌年は凶作になる傾向があります。今までの経験から2024年の秋は凶作になると考えています。その傾向をふまえて、採取し、選別済のケヤキの種の一部は、2025年の発芽用に冷蔵保管しています。冷蔵保管とは、選別処理をした後、一日室内乾燥させて冷蔵庫に入れておくだけです。

今年は暖かい日が続く予報なので、あくまで予定になりますが、4月初旬には十字葉が出て本葉が出てくると思われるので、それから本格的なポットあげの作業をしていきます。

2024.03.03「その後」の記事を更新しました。

鉢○です。

次々と発芽が始まり、種の選別方法は同じでも、発芽に違いが出てきたので記事にしていきます。

種を採取した月別に鉢を変えておいたのでその結果をみていきます。採取場所は様々ですが、違いが出てきました。

8月に採取した種を50個蒔いておいた鉢をみていきます。

この鉢は8月に採取した種を50個蒔いておいた鉢です。まだ、発芽した芽はありません。

次に、9月に採取した種50個を蒔いておいた鉢をみていきます。

こちらの鉢は9月に採取した種50個を蒔いておいた鉢です。こちらも、まだ発芽はしていません。

最後は10月に採取した種50個を蒔いておいた鉢をみていきます。

この鉢は10月に採取した種50個を蒔いておいた鉢です。約10本ほど発芽しています。

やはり、8月、9月よりも10月に採取した種の方が種の中の養分が多いのでしょうか。発芽率にも違いが出そうなので、全ての芽が出る3月末頃に発芽率も記事にしていく予定です。

2024.03.13「その後」の記事を更新しました。

鉢○です。

採取時期別の発芽率の報告をする予定でしたが、10月採取の種を蒔いた鉢のうえからブロックの上においてあったポットをひっくり返され、「何がなにやら、わからない。しかも発芽した茎も一部折れる」という被害にあってしまったため、8月と9月に蒔いた種の発芽率の報告のみになりそうです。


前回の記事の時の様子
被害にあった鉢(上から土をかぶっています)

少し時期的に早いですが、10月に蒔いた種の鉢はかぶった土を除去しながら、発芽した芽の直根の整理をしつつ、一時的に育苗箱にあげて避難させていきます。

一時的な育苗箱への避難は、種まきトレー51型に赤玉土小粒と鹿沼土小粒を約50:50で混ぜたものを入れ、そこに移植していきます。

まずは、鉢から十分に芽が出てきている苗のまわりの土をピンセットでほぐして、苗をていねいに抜きます。

このときバケツに鉢を入れて、鉢の高さ程度に水を入れておくと土が緩み根をあまり傷めずに抜くことができます。

つぎに、育苗箱に移植するのですが、このとき直根をちょっと切っておくと、後で直根処理がいらなくなります。

白い部分の土が少しついているところから下が根です。少し側根がでている部分を残して直根をきりました。

直根を切っておきました。育苗箱の土に先にピンセットで穴をあけておき、そこにまっすぐ植えつけます。

今回は、被害のあった10月に採取した種を蒔いた鉢から6本を育苗箱に移植しました。枯れないといいですが、相手が生き物なのでうまくいくかはわかりません。

2024.04.09「その後」の記事を更新しました。

鉢〇です。

だいたいの種の発芽が終わりましたので、最終報告をしていきます。順に10月採取の種、9月採取の種、8月採取の種です。

10月採取の種はやはり事故?が原因で別で管理していた種が混ざったようです。50個の種を蒔いて51本の発芽です。発芽率は102%です。

次に9月採取の種です。50個の種をまいて37本発芽しました。発芽率は74%です。

最後に8月採取の種です。50個の種をまいて31本発芽しました。発芽率は62%です。

もやしのようにひょろっと発芽したものは、選別して廃棄しているので適正な発芽率とは言えませんが、8月より9月に採取した種の方がしっかりとした苗が発芽することがわかりました。

感覚的には9月より10月に採取した種の方が発芽が良かったので、10月に種を採取するのがベストではないでしょうか。また、8月、9月に種を採取しても発芽することがわかりました。

これで、今回の記事は終わりますが、苗から欅(ケヤキ)の盆栽にしたてる記録は「実生記録 欅(ケヤキ)の実生を盆栽に仕立てる。」記事をまとめていきます。

以上、ありがとうございました。

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